貞享4年(1687年)の冬、芭蕉は江戸を発ち、故郷・伊賀に帰り、伊勢・吉野・高野・和歌浦・奈良を経て、須磨・明石へと旅した。『笈の小文』に記されたこの旅は、桜と月、そして父母への思いに満ちている。『ちちははのしきりに恋し雉子の声』『蛸壺やはかなき夢を夏の月』——名句の生まれた関西の地を、旅順にたどる読み物マップ。
2026.08.23
·合計 約455.8km
日本、〒441-3624 愛知県田原市伊良湖町古山
旅の序盤、罪を得て渥美に隠れ住んでいた弟子・杜国を訪ねた渥美半島の先端。『鷹ひとつ見付てうれしいらご崎』——伊良湖の空にただ一羽の鷹を見つけた喜びを詠んだ。
日本、〒518-0871 三重県伊賀市上野赤坂町304
芭蕉が生まれ育った家。旅の途中で故郷・伊賀に帰り、年の暮れを迎えた。『ふるさとや臍の緒に泣くとしの暮』——へその緒を前に、亡き父母を思って泣いた。生家は今も伊賀に残る。
日本、〒516-0023 三重県伊勢市宇治館町1
故郷から伊勢へ。神域の清らかさに『何の木の花とはしらず匂ひかな』——名も知らぬ木の花が、どこからともなく香ってくる、と詠んだ。
日本、〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山
桜の名所・吉野。あまりの見事さにかえって句が詠めなかったとも伝わる。満開の山のなかを、芭蕉はただ歩いた。日本一といわれる桜の山。
日本、〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山550
弘法大師の霊場、杉木立の奥の院へ。雉子の声を聞いて『ちちははのしきりに恋し雉子の声』——亡き父母への思いがあふれた、笈の小文でもっとも胸を打つ一句。
日本、〒641-0025 和歌山県和歌山市和歌浦中3丁目4−26 玉津島神社
古来の歌枕、和歌の浦。春を惜しみながら旅してきた芭蕉は、ここでとうとう行く春に追いついた。『行く春に和歌の浦にて追ひつきたり』。玉津島神社は和歌の神を祀る。
日本、〒630-8587 奈良県奈良市雑司町406−1
灌仏会(花まつり)の日、奈良で仔鹿が生まれる光景に出会い『灌仏の日に生れあふ鹿の子かな』。大仏と鹿の古都で、生命の巡りを詠んだ。
日本、〒654-0071 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6−8
源平の古戦場・須磨。平敦盛ゆかりの須磨寺で『須磨寺やふかぬ笛きく木下やみ』。夏の須磨の海辺では『月見ても物たらはずや須磨の夏』とも詠んだ。物語の名残る地。
日本、〒673-0847 兵庫県明石市明石公園1−27
笈の小文の締めくくりの地、明石。『蛸壺やはかなき夢を夏の月』——夜明けに引き上げられる蛸壺の中で、蛸は明日の運命も知らずはかない夢を見ている、と夏の月の下に詠んだ。芭蕉の名句のひとつ。
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2026.08.23
·合計 約455.8km
日本、〒441-3624 愛知県田原市伊良湖町古山
旅の序盤、罪を得て渥美に隠れ住んでいた弟子・杜国を訪ねた渥美半島の先端。『鷹ひとつ見付てうれしいらご崎』——伊良湖の空にただ一羽の鷹を見つけた喜びを詠んだ。
日本、〒518-0871 三重県伊賀市上野赤坂町304
芭蕉が生まれ育った家。旅の途中で故郷・伊賀に帰り、年の暮れを迎えた。『ふるさとや臍の緒に泣くとしの暮』——へその緒を前に、亡き父母を思って泣いた。生家は今も伊賀に残る。
日本、〒516-0023 三重県伊勢市宇治館町1
故郷から伊勢へ。神域の清らかさに『何の木の花とはしらず匂ひかな』——名も知らぬ木の花が、どこからともなく香ってくる、と詠んだ。
日本、〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山
桜の名所・吉野。あまりの見事さにかえって句が詠めなかったとも伝わる。満開の山のなかを、芭蕉はただ歩いた。日本一といわれる桜の山。
日本、〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山550
弘法大師の霊場、杉木立の奥の院へ。雉子の声を聞いて『ちちははのしきりに恋し雉子の声』——亡き父母への思いがあふれた、笈の小文でもっとも胸を打つ一句。
日本、〒641-0025 和歌山県和歌山市和歌浦中3丁目4−26 玉津島神社
古来の歌枕、和歌の浦。春を惜しみながら旅してきた芭蕉は、ここでとうとう行く春に追いついた。『行く春に和歌の浦にて追ひつきたり』。玉津島神社は和歌の神を祀る。
日本、〒630-8587 奈良県奈良市雑司町406−1
灌仏会(花まつり)の日、奈良で仔鹿が生まれる光景に出会い『灌仏の日に生れあふ鹿の子かな』。大仏と鹿の古都で、生命の巡りを詠んだ。
日本、〒654-0071 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6−8
源平の古戦場・須磨。平敦盛ゆかりの須磨寺で『須磨寺やふかぬ笛きく木下やみ』。夏の須磨の海辺では『月見ても物たらはずや須磨の夏』とも詠んだ。物語の名残る地。
日本、〒673-0847 兵庫県明石市明石公園1−27
笈の小文の締めくくりの地、明石。『蛸壺やはかなき夢を夏の月』——夜明けに引き上げられる蛸壺の中で、蛸は明日の運命も知らずはかない夢を見ている、と夏の月の下に詠んだ。芭蕉の名句のひとつ。